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データを活用したカスタマーサクセスのマネジメント

  • December 22, 2025
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Kaori Wakui
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KPIとアクションをつなげるための3つのポイント

カスタマーサクセスにおいて「データを見ること」自体が目的になってしまうケースは少なくありません。
ダッシュボードはあるけれど、結局その数字をどう使えばいいのかわからない😩
そんな悩みを感じたことはないでしょうか。

データでCS活動を管理する本来の目的はシンプルです。

各顧客が成果に向かっているのか、
組織としてビジネス目標達成に向かっているのか、
そして、そのために正しい活動がされているのかを把握すること

この記事では、その目的を実現するために必要な
「KPIとアクションをつなげる3つのポイント」をご紹介します。

 

KPIを正しく設計する

まず重要なのは、KPIが組織の目標と正しくつながっているかです。

よくある失敗として、

  • 数値は取れているが、何のためのKPIかわからない

  • ヘルススコアや活動量は見ているが、ビジネス成果との関係が曖昧

といった状態があります。

KPI設計で確認したいポイントは以下です。

  • 組織に落ちてきている目標と連動しているか例:NRR、解約率、アップセル率など)

  • ヘルススコアが「成果への途中経過」を表しているか

  • 日々のCS活動(ミーティング、フォロー、アクション)が測定できているか

重要なのは、
「目標 → ヘルススコア → 活動」が一本の線でつながっている状態を作ることです。

これにより、
「なぜこの活動をしているのか」
「この顧客に今何をすべきなのか」
がデータを通して説明できるようになります。

 

ケイデンスを正しく組む

次に大切なのが、誰が・何を・どの頻度で見るのかを明確にすることです。

すべての人が同じKPI、同じダッシュボードを見る必要はありません。

レイヤー別に見るべきものを分ける

  • 現場(CSM)

    • 各顧客のヘルススコア、リスク、直近アクション

    • 日次・週次で確認し、すぐ行動につなげる

  • マネージャー

    • チーム全体のヘルス分布、活動量、成果指標

    • 週次・月次で確認し、優先順位や支援ポイントを判断

  • 経営層

    • NRR、チャーン、成長に関わるサマリー指標

    • 月次・四半期で確認し、意思決定に活用

「頻度」も設計の一部

  • 日次で見るべきもの

  • 週次で振り返るもの

  • 四半期で評価するもの

これらを整理することで、データが“監視”ではなく“行動を助けるもの”として機能し始めます。

 

設計されたKPIを元に定期的に振り返る

KPIは、振り返って初めて意味を持つものです。

特に重要なのが、定期的なビジネスレビュー(四半期レビューなど)の場です。

振り返りでは、以下の観点を必ずセットで扱います。

  • 良かった点

    • 数字が改善した要因は何か

    • 再現性のある成功パターンはあるか

  • 改善点

    • 想定通りにいかなかった指標は何か

    • ボトルネックはどこにあったか

  • 次の四半期に向けたアクション

    • KPIをどう変えるか

    • どの活動を強化/見直すか

ここで重要なのは、
「KPIの結果 → 仮説 → 次のアクション」まで落とし込むことです。

振り返りが「報告」で終わってしまうと、データはただの数字になってしまいます。

 

CSにおけるデータ活用のゴールは、「数字をきれいに並べること」ではありません。

  • 正しいKPIを設計し

  • 適切なケイデンスで確認し

  • 定期的に振り返り、次のアクションにつなげる

このサイクルを回し続けることで、データはCS活動を前に進める強力な武器になります。

KPIを見るたびに「だから次に何をするのか?」を自然に会話できる状態を目指していきましょう。