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GainsightのScore card機能について(基礎編)


Takahiro Kitano
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こんにちは!Gainsightの北野です。少しづつ気温も暖かくなり、春の訪れが感じられる季節になってきましたね🌸

カスタマーサクセスにおいてヘルススコアの定義、可視化は切っても切れない存在です。一方で、「ヘルススコアをどう設計したらよいかわからない」、「設計してみたものの、データが散在していて可視化に労力がかかってしまう」といったお声もございます。

 

そこで、今回は、GainsightのScorecard機能をご紹介させていただきます。

Gainsightでできること、ベストプラクティスのご紹介になりますが、ヘルススコアの設計に必要なエッセンスも含んでおります。すでにヘルススコアを設計されている方、もっと簡単に、リアルタイムにヘルススコアを可視化されたい方はもちろん、ヘルススコアの設計自体にお悩みの方も是非ご覧ください!
 

Scorecardsとは?

 

Scorecardsは、顧客のヘルススコアを数値化して測定・可視化するためのGainsightの機能です。Scorecardsを使用すると、顧客のヘルススコアの変化をモニタリングすることができ、状態に応じて適切な対応をとるためのインサイトを得ることができます。

 

例えば、ある顧客に対するサポートの状態を測定したい場合、サポートチケットの数や解決に要した時間など、複数の要素を組み合わせて測定し、適切な対応が取られているか、リスクがある状態なのかを知ることができます。

測定には製品の使用状況やアンケートのスコアなど客観的な要素はもちろん、役員との関係性や顧客の状態に対するCSMの印象など、主観的な要素も含めて数値化することができます。また、複数の測定ルールをグループ化したり、ウェイトを設定したり、特例条件や有効期限を設定することも可能です。

 

 

Gainsight上での可視化例

 

Scorecardsに関する単語の解説

 

Scorecardsに関連する単語を解説いたします。

 

■Measure:メジャー(測定値)

Measureは製品の製品の使用状況、サポートチケット、アンケートのスコアなど、顧客に関連する測定値です。Measureは手動で実行に加えて、、Rule Engineを用いて自動でセットすることも可能です。

 

■Measure Group:メジャーグループ(測定値グループ)

Measure GroupはMeasureを組み合わせたものです。Measure Groupは、組み合わされたMeasureと、それぞれに設定されたウェイトに基づいて自動で計算されます。

 

■Grading schemes:グレーディングスキーマ(評価方法)

Scorecardsには3つの評価方法があります。

 

・Numeric scheme(数値スキーマ)

顧客のヘルススコアを0~100で数値化することができます。

・color scheme(カラースキーマ)

顧客のヘルススコアを色で視覚化することができます。0~50の場合は赤を、51~80の場合には黄色を、81~100の場合は緑をといった、数値に応じた色の割り当てができます。

・Grading scheme(等級スキーマ)

顧客の健康状態をA~Fのグレードで分類することができます。例えば、数値が90~100の顧客にはグレードAを、といった割当ができます。

 

■Weight:ウェイト(重み付け)

ヘルススコア全体に対する指標の重要性に基づいて、MeasureやMeasure Groupにウェイトを割り振ることができます。例えば、3つのMeasure(A,B,C)を作成して、Aには50%のウェイトを、Bには30%のウェイトを、Cには20%のウェイトを割り振ることができます。

Weightは0~100で設定することができます。

 

■Exceptions:エクセプション(例外)

Exceptionsは、設定されたWeightを上書きしてヘルススコアを算出する際に利用します。

(使用例)サービス活用スコアとサポートチケットを用いて算出するよう設定した。ただし、サービス活用スコアが著しく低下した場合には設定した算出ルールを上書いてヘルススコアが低下するようにしたい、といった場合に使用します。

 

■Validity Period:バリディティピリオド(有効期限)

Measureの有効期限を設定する際に使用します。

(使用例)ヘルススコアに「システム管理者の感情」といった主観データを含めて算出するように設定した。信頼性を高めるため、定期的にデータを更新させるようにしたい、といった場合に使用します。

 

 

ヘルススコアの算出例 その1

 

上記のように設定した場合、総合スコアは以下のように算出されます。

6140/100=61.4

四捨五入し、61が総合スコアとなります。


 

ヘルススコアの算出例 その2

 

・サービス活用スコアのウェイトを25%、サポートヘルススコアのウェイトを75%として設定

・サービス活用スコアが98

の場合

 

・サポートヘルススコアを、以下のようにMeasure Groupとして作成

 

【サポートヘルススコアの計算式】

 

5025/100=50.25

四捨五入し、50がサポートヘルススコアとなります。

 

【総合スコアの計算式】


6200/100=62.00

62が総合スコアになります。

 

Tips/ベストプラクティス

 

Scorecardsにおけるウェイトは0~100で設定することが可能です。また、あとからウェイトを変更することも可能です。カスタマーサクセス ビギナーシリーズでも触れておりますが、最初から複雑なヘルススコアを設計するのではなく、PDCAを回して最適なヘルススコアを見つけて行きましょう。

 

また、Gainsightでは

・(作成できるMeasureの数に限りはありませんが、)作成するMeasureは最大10個に留める

・主観的な要素に極端なウェイトを設定しない。主観的な要素を基にしたMeasureは最大2個に留める

・6ヶ月に一度Scorecardsの有効性の見直しを行う

ことを推奨しております。

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

今回はScorecardsがどういった機能なのか、使用することでどういったメリットがあるのか、を簡単にご紹介させていただきました。

前述の単語解説にあるExceptions(例外)や、Validity Period(有効期限)に加えて、

・ライフサイクルに応じてロジックを変更したい

・顧客セグメントごとにウェイトを変更したい

といった応用編のケースについては今後ご紹介させていただきます。

Gainsightを利用されている方はもちろん、利用されていない方のヘルススコアの設計にお役に立てましたら幸いです!

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