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リニューアルセンターの予測・分析の考え方

  • November 5, 2025
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Hideta Mitsuhashi
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リニューアルセンターを活用すると、主に以下のことができるようになります。

  1. CRMの商談をGainsight上で確認する
  2. CRMから連携した商談を、Gainsight上でヨミなどを更新をしてCRMへ再同期する(フォーキャスト機能)
  3. 様々な角度で分析をして予測精度や更新の確度を高める(分析機能)

 

上記の1だけであれば、シンプルなデータ連携のみで設定可能です。

2は、リニューアルセンターを使って普段運用している項目を双方向連携させれば可能になります。

少しハードルが上がるのが3です。3を実施するには、様々な事前整理が必要にります。

この記事では、リニューアルセンターの活用を検討する際に事前に確認頂きたい、

リニューアルセンターの諸々の考え方をお伝えします。

 

3種類の金額(目標金額、フォーキャスト金額、最終金額)

 

リニューアルセンターの分析では、以下の3つの金額を扱います。

目標金額

(Target Amount)

商談の当初の更新金額(Renewable)。 この値は通常、元の契約時に決マリます。 このフィールドは "更新期限(Renewal Due) "のサマリ計算に使用されます。 "更新期限 "は指定した期間に更新を迎える商談の目標金額の総額で、GRRおよびNRRの分母となる。

フォーキャスト金額

(Forecast Amount)

予測金額(ヨミ)。タイプが更新の商談では、この金額が目標金額より大きい場合は、その差分はアップセル、目標金額より小さい場合は、ダウンセルとして計算されます。アップセルタイプ、ダウンセルタイプの商談では、フォーキャスト金額の全額がそれぞれアップセル金額、ダウンセル金額としてみなされます。

最終金額

(Final Amount)

商談クローズ後の最終的な金額。獲得商談では、この金額が目標金額と比較され、更新にアップセルもしくはダウンセルがあったかが評価されます。この金額がダッシュボードの全ての実績金額の集計に使われます。フォーキャスト金額と分ける必要がない場合は、フォーキャスト金額をルールで最終金額に同期させることも可能です。

商談に使う金額は、計算の精度のためにARRもしくはMRRに統一しなければなりません。 

 

図で表すと以下のようになります。

 

これらの3つの金額には、CRMで管理している金額を個別にマッピング可能です。同様の考え方でCRMで運用していない場合は、これを機会に同様の運用を導入して頂けるのがベストですが、フォーキャスト金額と最終金額は同じ項目で共有することは可能です。目標金額と最終金額を共有にすると更新率の計算もできないので、目標金額は分けて運用することを強く推奨いたします。

 

期日(Due Date)

 

更新商談が受注されるべき当初の日付を期日として持ちます。1年契約であれば、元の受注日から1年後になります。この日付は、完了日(Close Date)と比較し、早いか遅いかを評価します。

また、予測や分析で対象の期間を絞る場合の基準の日付はこの期日が使われます。
期日はSalesforceの標準項目にはなく、CRMで運用されていないケースも多いです。そのような場合で、この評価が不要であれば、完了日を期日にコピーするルールを作成することも可能です。その場合、「更新日を過ぎた商談」のチャートやカードは活用できません。

 

 

商談のタイプ

上記の金額の説明の図にあるように、商談のタイプによって、アップセル・ダウンセル金額の計算の仕方が変わるので、各商談がどのタイプなのかを認識する必要があります。

タイプの指定は通常はレコードタイプを使いますが、カスタム項目など別の指定の仕方でも大丈夫です。

基本は以下の3つですが、ダウンセルは分けていない場合も多く、なくても問題ありません。

  • 更新商談
  • アップセル
  • ダウンセル

 

フォーキャストカテゴリ

予測分析をする際に必須になるのがフォーキャストカテゴリです。
Salesforceで予測の運用をしていれば馴染みがあると思いますが、CRMで使っているフォーキャストカテゴリを取り込んで使うことができます。

各ステージ(フェーズ)の確度と、フォーキャストカテゴリを紐づけることで、予測分析にて予測金額が算出されます。

フォーキャストカテゴリは、通常は以下のように定義されることが多いですが、カスタムで設定されている場合でも同期可能です。

  • Closed
  • Commit
  • Best Case
  • Pipeline
  • Omitted

フォーキャストカテゴリを使って、予測分析の金額がどのように算出されるかの設定が次のフォーキャストシナリオです。

 

フォーキャストシナリオ

 

分析機能において、予測レベルをどこで見るか、がフォーキャストシナリオです。

大、中、小の3パターンと、CRMの確度をそのまま使う方法の4通りがあります。

大、中、小にそれぞれ何を含めるかはカスタマイズ可能ですが、通常は以下のようになります。

 

 

↓シナリオ

シナリオにどのフォーキャストカテゴリを含めるか

Closed

Commit

Best Case

Pipeline

Omitted

小(Low)

     

中(Mid)

   

大(High)

 

 

 

実際の分析の見え方

 

上記の設定をすると、分析がどのように見えてくるのか、サンプルでご説明します。

 

また、以下のようなウォーターフォールチャートも活用できるようになります。

目標に対するグロスリニューアル(GRR)と、ネットリニューアル(NRR)が視覚的にわかりやすいですね。